儲かる高付加価値のお仕事 ―特許翻訳の仕事を、どうすれば獲得できるか。-
2021.08.26
翻訳ビジネスは、知財のお仕事の中でも数少ない儲かるお仕事です。
しかし、最近は、翻訳会社のトライヤルを受かっても、簡単にはお仕事は来ないようです。
件数が減少し、機械翻訳が広がる
特許翻訳の業界では、国内出願数が2006年以降、劇的に減少することから、翻訳の仕事も大きく減少するトレンドが始まっています。
それに拍車が掛ったのが、グーグル翻訳をはじめとしたインターネットを利用した機械翻訳です。
つまり、もう濡れ手に粟のトレンドは、知財業界では、見つけることが難しい時代です。
国内の翻訳会社以外のソースを探す
そうはいっても、特許翻訳のプロの人たちは、いっぱい仕事を取っていると思います。
もちろん、人それぞれですが、昔のように、国内の翻訳会社に頼っていれば、仕事が簡単に取れるという訳では、もうありません。
いまの時代に合った、翻訳の仕事の探し方があると思います。
まず、ある程度、特許翻訳の経験のある方は、国内の翻訳会社以外のソースを探しましょう。
いま、多くなっているのは、海外の翻訳会社からのお仕事です。
以前、業界の変化として、特許の出願人側や特許事務所などのお仕事を発注する側は、海外の翻訳会社や翻訳者へ直接アクセスしていると説明しました。
特許の出願をする企業や特許事務所の方とお話しすると、海外の翻訳会社へ直接、翻訳を発注するケースが、どんどん増えているんですよね。
理由は、国内の翻訳会社の仲介費用が外国と比べて高いためです。
海外の翻訳会社にとって、日本語は非常に希少性のある言語で、かつ、それなりに大きなマーケットです。
そのため、常に、日本語の技術翻訳者不足なのです。
少しググれば、外国の翻訳会社が見つかりますから、そこから必要書類を送って、様子をみましょう。
外国の翻訳会社の中には、せっかちなところが多く、トライヤルなしで、いきなり仕事を発注するところもあるようです。
そのため、きちんと、期限内に対応できるかを、技術的な分野を含めて、よく検討してから、仕事を受けましょう。
期限がすごく厳しい
国内の翻訳会社と違い、外国の翻訳会社の場合は、急に入った仕事を、対応してくれる翻訳者をアレコレ探して、発注しているので、スムースに翻訳者に仕事が流れていません。
ですから、受任したら、数日以内に納品!なんて、案件も結構ザラにあるようです。
それと、発注する側と、受任する側との関係性も、どんどん希薄になっているので、何かあるとすぐに発注側との関係が消えてしまいます。
そのため、コンスタントに仕事をもらうためには、発注側のいうことを、ある程度は、無理して聞いていかなければなりません。
顧客との希薄な関係は、知財業界では普通さんとの関係性は、どんどん希薄化しているのです。
そのため、もし、チャンスがあれば、上流の企業から受任するのが一番です。
最近のSNSなどでは、外国の企業の担当者とも、直接つながれるものもあります。
最も、大きなものは、Linked in
相手の肩書などを入力してサーチできますので、時間はかかりますが、外国企業と、直接、コネクションを探せると思います。
また、外国の翻訳会社も、いっぱいLinked inには登録していますので、ここからサーチしても良いかもしれません。
一方で、特許翻訳の経験が少ないうちは、先ずは、翻訳会社のトライアルに受かる必要があります。
最近は、トライアルに受かっても、そんなにすぐには仕事が来ないので、副業サイトで、マーケットリサーチしつつ、仕事を探す必要があります。
市場調査をしている最中に、できそうな案件があれば、ドシドシ受けていくのも良いと思います。
注意したいのは、経験不足を補えるための資格などがないと、副業サイトで受任できる可能性は低いかもしれません。
特に、クラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングでの副業サイトでは、発注する側も、経験のない翻訳者に出しづらいと思います。
しかし、そこはネットですので、自分の肩書は、出し惜しみなく、積極的にアッピールしていきましょう。
過去に翻訳したものがあれば、それを参考として、もれなく自分の実績としてアップした方が良いでしょう。
そのため、何かしらの資格を準備しつつ、特許翻訳の勉強を続ける方も多くいます。
翻訳ビジネスは、知財のお仕事の中でも数少ない儲かるお仕事ですが、トレンド的にお仕事を得るのが難しいタイミングです。
初心者の場合は、いきなり、月で数十万円の売り上げを上げるのは、難しいでしょうから、まずは、少しづつ始めて、そのうちに自分にあった発注元と巡り合えるようにしていきましょう。
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