模倣品対策は商標登録から
模倣品対策には順番があります。
まず最初に「商標登録」が必要。海外には色々な国ごとに税関がありますが、日本にもそれぞれの市町村に税関があり、東京税関というものが存在し、まずはそこに税関登録をする必要があります。
海外模倣品メーカーから乗っ取られる前に、自社のハウスマークは商標を取りましょう。
有名化粧メーカーは、商品名でも取得したほうが良いです。
スポーツブランドで色に特徴がある商品に関しても意匠登録をしましょう。
このように申請作業が第一ステップとなります。
弊社できめ細かなヒアリングをさせていただき、どのように申請をしたらいいかをご提案させていただきます。
会社の規模や、ステージによっても申請する内容が変わってきますが、まずファーストステップは登録申請なのです。
莫大な損害賠償金が発生する特許権侵害
私は日本企業の知財部で1992年から約9年間、社内弁理士として勤務をしていました。
特に海外の特許申請業務に膨大な時間を要し、申請にかかる経費も物凄く高かったので、とても驚いたのを覚えています。
当時勤めていた会社は、現在の中国のように欧米のアイディアをコピーして販売している商品もいくつかありました。私は知財部にいてこの事実を知りながらも、自分の今の権力ではどうすることもできない事実に歯痒さを覚えていました。
数ヶ月後、一番恐れていたことが起こったのです。
会社は世界中で特許権侵害を訴えられ、各方面に莫大な損害賠償金を払いました。
悲惨な現実を目の前でみてしまった私は独立を決意。
現在の会社を立ち上げました。
ローテク業界でも重要な知的財産経営
知的財産を経営に取り入れた企業の成功例についてお話ししましょう。
海外では、商品やサービスの良さだけではなく、知的財産の活用が重要視されています。
ヨーロッパのローテク業界においても同様で、ドイツの老舗メーカー「ミーレ」は、安価な商品の流入に悩んでいました。
そこで、自社製品の品質と技術力をアピールするために、「プレミアムキッチン」という新しいコンセプトを採用しました。
デザイン性、機能性、耐久性の3つの特徴を強調し、特許を取得して広告展開しました。
このようなアプローチにより、高級住宅やウィンブルドンのバックヤードなどにも導入され、海外市場での存在感を示すことに成功しました。
知的財産経営は、ハイテク業界だけでなく、ローテク業界でも重要な要素となっています。
戦略的に異業種へ進出する方法
新型コロナウイルスパンデミックにより、世界のマーケットは大きな打撃を受けています。この状況を受け、多くの企業や起業家が異業種への進出を考えているのではないでしょうか。
私のクライアントである「落合ライト科学」という中小企業様は、厳しい営業活動の中で異業種への進出を果たしました。
当初、取引先からは他社の知的財産権について抵触していないかの懸念が出たものの、自社の権利化できる分野を確立することで高い評価を得ました
特許権などの費用を最小限に抑え、意匠権や商標権をミックスすることで異業種との取引を広げる戦略に成功したのです。
それでも国際特許出願を選択すべきだったと後悔したそうです。現在は海外展開も計画しており、知的財産権の取得に関しても検討中です。
弊社のアプローチにより、目標のマーケットへの進出を成功させ、事業の多角化を実現することができました。
知的財産を活用したビジネス戦略
弊社が推奨する「知的財産を活用したビジネス戦略」を活用し、大手企業の下請けとして仕事をする企業が増えています。
これらの企業は知的財産を活用し、独自の技術や特許を持つことで強い立場を築いています。
三鷹光器様は宇宙や天文に関わる機器、医療機器などのニッチな分野で特許を取得し、海外の大手企業と提携しました。
この会社は自社で取得した知的財産を元に、海外の大手企業にも「特許の侵害です」と警告書をだした結果、非常に有利な立場でライセンス契約を取得することにも成功しました。
海外大手メーカーは自社の製品に「三鷹光器」のステッカーを添付して販売することになったのです。
このように、知的財産を取得しておくことで、自社の立場を守ることが可能になるのです。
自社製品を搭載した最終製品の販売が海外であり得る場合は、その国でも知的財産を取得するべきなのです。
日本の製造下請け企業こそ、技術力だけでなく、知的財産の取得も考慮すべきなのです。
知的財産を活用し、ビジネス戦略に組み込むことは重要だと考えています。
御社の製品を、
海外の悪質なパクリから守ります。